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梅毒の感染ルートと治療方法について

梅毒(ばいどく)は、「梅毒トレポネーマ」という細菌が引き起こす性感染症の1つです。
主な感染ルートは、感染者との性行為で性器等の接触によるものですが、稀に母子感染による場合もあります。
ペニシリンの登場により梅毒は世界的に流行が沈静化したものの、近年日本で感染者が急増しています。
梅毒の治療方法は、早期にペニシリン等の服薬による薬物治療に取り組むことで完治が可能です。
検査や治療が遅れたり、症状が出ても治療せずにそのまま放置したりすると、後に重大な合併症を引き起こす恐れがあるため、梅毒感染が発覚したら速やかに治療を開始することが重要です。
梅毒に感染した後は、主に第一期と第二期の2つの段階に分かれます。
第一期(感染後から約3週間程度)では、感染した場所(主な場所として、陰部、口唇部、口腔内、肛門等が挙げられます)にしこりができます。
加えて、脚の付け根部分のリンパ節が腫れる場合があります。
しこりができたり、リンパ節が腫れたとしても、痛みを伴わない場合も多く、治療をしなくても症状は自然に軽くなります。
しかし、体内から細菌が消滅したわけではないため、性行為等によって他者を感染させる可能性もあります。
第二期(感染から数か月経過)に入ると、すなわち全く治療をせずに3か月以上放置しておくと、細菌が血液によって全身に運ばれ、その結果手、足、そして体全身の表面に薄く赤い発疹が出てきます。
その症状が薔薇の花の形に似ていることから、梅毒は別名「薔薇疹(ばらしん)」とも呼ばれています。
この症状(発疹)についても、治療をしなくても数週間以内に消えることがありますが、再発する可能性があります。
第二期までに治療を受けられなかった場合、数年後に複数の臓器に障害が出る恐れがあります。
しかし、現在は治療方法として抗菌薬での治療が可能であり、梅毒の感染が疑われた後は速やかに検査を行い、陽性だった場合は投薬治療を行うことで完治が可能です。

梅毒を予防するにはコンドームを使う

性感染症の1つとしても位置付けられる梅毒を予防するためには、やはり性行為の際にコンドームを使うことが最も簡単で確実な方法です。
他者との性行為が梅毒の主な感染ルートであり、具体的には、性器と性器による性行為、性器と肛門を使った性行為(アナルセックス)です。
そのほかに性器と口の接触による性行為(オーラルセックス)等により、梅毒の病原体である梅毒トレポネーマが他者へと感染します。
そのため、梅毒の第一期の症状が出るとされる箇所(陰部、口唇部、口腔内、肛門等)と、他者の粘膜や皮膚が直接触れることがないよう、性行為の際には必ずコンドームを使用することが重要となります。
性器と性器による性行為の時のみにコンドーム着用するのではなく、アナルセックスやオーラルセックスといった性器以外の部位での性行為の際でも、感染予防のためには同様に着用が求められます。
現在日本は若い女性を中心に梅毒が再び急増しており、梅毒の流行は遠い昔の話ではなくなりました。
もちろん、抗菌薬での治療によって梅毒は完治可能な病気となりましたが、それでも発見や治療が遅れれば、大きな健康被害に繋がりますし、またパートナーを含め他者への感染も拡大してしまいます。
パートナーと性行為の際にはどのような性行為の形であってもコンドームを着用することを予め約束しておき、また定期的に梅毒を含めた性感染症の検査を受けることが必要です。
性感染症はどちらか一方だけではなく、双方に影響を及ぼす病気です。
普段からコンドーム着用への約束、そして性感染症にかかった際の検査や治療について話せる環境(関係性)を作っておくことも、性感染症を予防する上でとても大切なことだと言えます。